トヨタ自動車は1996年1月、前年に3代目にフルモデルチェンジした米国GM製のDセグメントモデル「シボレー・キャバリエ」を日本向けに仕様変更した上で、「トヨタ・キャバリエ」として輸入販売を開始しました。右ハンドル仕様に変更された他、専用設計されたライト/ウインカーレバーやパーキングブレーキレバー、インパネなどが採用されました。
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セダンとクーペを用意
ボディタイプはシボレー版に設定される4ドアセダン/2ドアクーペ/2ドアコンバーチブルの内、4ドアセダンと2ドアクーペが導入されました。スタイリングはエンブレムの相違を除けば基本的にシボレー版と同一で、曲線基調の流麗なフォルムを備えていました。ボディサイズはセダンが全長4,595mm×全幅1,735mm×全高1,395mm、クーペがそれぞれ4,695mm×1,740mm×1,355mmでした。
ホイールベースは共通の2,645mmで、車両重量はセダンが1,300kg、クーペが1,290~1,310kgでした。サスペションは、形式こそシボレー版と同一のフロント:マクファーソンストラット式/リア:トレーリングアーム式を踏襲するものの、ショックアブソーバーやコイルスプリング、ゴムブッシュ、スタビライザーが日本専用品に交換されていました。
トヨタ キャバリエのCM
パワートレインは2.4Lエンジン+4速ATのみ
駆動方式はFFで、エンジンはシボレー版に用意される2.2L直4OHV/2.3L直4OHV/2.4L直4DOHCの中から、2.4L直4DOHC(最高出力150ps/最大トルク22.1kgm)のみが導入されました。トランスミッションはシボレー版には5速MTも用意されていたものの、トヨタ版は電子制御4速トルコン式ATのみの設定でした。
グレード体系はセダンが標準グレード「2.4」と上級グレード「2.4G」の2タイプで、クーペは当初「2.4Z」のモノグレードでした。装備面では、全車にSRSデュアルエアバッグシステムやABS、盗難防止イグニッションシステムが採用された他、2.4以外に本革巻きステアリングホイールが、2.4Gに14インチアルミホイールが、2.4Zに15インチアルミホイールやサンルーフ、リアスポイラーが装備されました。
そして同年11月に一部改良が実施され、サイドドアビームやボディ補強材の追加により衝突安全性能が高められた他、ボディカラーに新色が追加されました。次いで1997年10月に実施された一部改良では、全車にトラクションコントロールが装備されると共に、クーペに装備を簡略化したエントリーグレード「2.4S」が、セダンにはボディカラーに新色が追加されました。
続いて1998年2月に、セダン/クーペに本革シートが備わる特別仕様車「レザーパッケージ」が設定されました。次いで1999年11月の一部改良で、全車にCDプレーヤーが標準装備されました。こうした改良にも関わらず日本国内での販売は振るわなかった為、翌2000年4月を持ってトヨタ版キャバリエの販売は終了になりました。一方、シボレー版はその後も販売が継続され、2度のマイナーチェンジを経て2005年に生産終了となりました。