1968年に「コロナ」と「クラウン」の間を埋めるハイオーナーカーとしてトヨペット店よりデビューした「コロナマークⅡ」は、1972年1月にフルモデルチェンジを受け2代目モデルに移行しました。先代からエクステリア・デザインを一新しスタイリッシュなフォルムを纏うと共に、クラウン譲りの6気筒エンジンを搭載する「Lシリーズ」が設定されました。
Lシリーズはノーズを延長
ボディタイプは、先代から4ドアセダン/2ドアハードトップ/ステーションワゴン/バンの4タイプが継承され、唯一ピックアップのみは旧型のまま販売が継続されました。スタイリングは4ドアセダンがセミファストバックの、2ドアハードトップがファストバックのプロポーションとなった他、Lシリーズはフロントノーズが延長されると共にフロント/リア廻りに専用の意匠が採用されました。
4ドアセダン4気筒車初期型のボディサイズは全長4,325mm×全幅1,625mm×全高1,390mmで、先代よりも若干長く広く低いディメンションとなった他、ホイールベースは75mm延長され2,585mmとなりました。サスペション形式はフロントはダブルウィッシュボーン式が踏襲された一方、リアはリジッド・リーフ式からラテラルロッド付4リンク/コイル式に変更されました。
2代目コロナマークⅡのCM (1972)
5種類のエンジンでスタート
駆動方式はFRを踏襲し、エンジンは4気筒モデルには1.7L SOHCシングルキャブレター仕様の6R型(最高出力95ps)、2L SOHCシングルキャブレター仕様の18R型(最高出力105ps)、同ツインキャブレター仕様の18R-B型(最高出力115ps)、同DOHCツインキャブレター仕様の18R-G型(最高出力145ps)の4種類が設定され、Lシリーズは当初2L SOHCシングルキャブレター仕様のM-C型(最高出力115ps)のみの設定でした。
トランスミッションは、4速/5速MTと3速トルコン式ATが設定されました。発売時におけるセダン/ハードトップのグレード体系は、4気筒モデルが「1800DX」「2000GL」「2000SL」「2000GSL」「2000GSS」(ハードトップのみ)の5タイプ、Lシリーズが「L」のみのモノグレードでした。そして同年5月に、4気筒モデルに2L EFI仕様の18R-E型エンジン(最高出力130ps)を搭載する「2000GSL-EFI」が追加されました。
同時にLシリーズには、ツインキャブレター仕様のM-D型エンジン(最高出力125ps)搭載車が追加されました。次いで1973年8月のマイナーチェンジでフェイスリフトが実施されると共に、1.7L車のエンジンが1.8Lの16R型(最高出力105ps)に置換されました。同時に、Lシリーズに廉価グレード「LA」とEFI仕様のM-E型エンジン(最高出力135ps)を搭載する「LG」が追加されました。
又、M-D型エンジン搭載車のグレード名が「LX」に変更された他、4気筒車のみだったワゴンにM-C型エンジン搭載の「L」が追加されました。続いて1974年8月に排出ガス規制に備える為の2度目のマイナーチェンジが実施され、フロントノーズが55mm延長されました。追って同年12月に、「1800STD」(セダンのみ)と「1800GL」(セダン/ハードトップ)が追加されました。
エンジンをTTC-C仕様に変更
次いで1975年10月に昭和50年排出ガス規制に適合する為の仕様変更が実施され、4気筒モデルのエンジンが2L TTC-Cシングルキャブレター仕様の18R-U型(最高出力100ps)に一本化され、2000GSSはカタログ落ちしました。又、Lシリーズのエンジンは同じくTTC-Cシングルキャブレター仕様のM-U型(最高出力110ps)及び同EFI仕様のM-EU型(最高出力125ps)に置換されました。
そして1976年6月に18R-U型エンジンが昭和51年排出ガス規制に適合した後、同年12月にフルモデルチェンジが実施され、3代目X30/40型に移行しました。
先代モデル:初代コロナマークⅡ
後継モデル:3代目コロナマークⅡ