フォルクスワーゲン ニュービートル (1998-2010):往年のタイプⅠをモチーフとした新時代のビートル [GF/GH]

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

フォルクスワーゲンは1998年、西ドイツ国内において1978年まで生産が行われた国民的大衆車「タイプⅠ」(通称ビートル)をモチーフとしたパイクカー「ニュービートル」を発売しました。「ゴルフⅣ」をベースに開発され、オリジナルのタイプⅠを彷彿とさせるスタイリングを持つ一方で、それとは対照的に近代的なメカニズムが採用されました。

空冷エンジン+RRから水冷エンジン+FFに

ボディタイプは当初3ドアハッチバック(セダン)のみの設定で、卵型のフォルムや半独立式の前後フェンダー、丸型2灯ヘッドランプや丸型テールランプの採用など、通称「ビッグテール」と呼ばれたタイプⅠ後期型のイメージを踏襲するスタイリングが備わっていました。又、インテリアも丸型1眼式メーターや「一輪挿し」が採用されるなど、タイプⅠのモチーフが受け継がれました。

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

初期型ボディサイズは全長4,090mm×全幅1,730mm×全高1,500mmで、タイプⅠと比較すると全幅はワイド化されたものの、全長・全高は類似したディメンションでした。ホイールベースはゴルフⅣと同一の2,515mmで、タイプⅠに対しては100mm以上長くなりました。サスペンション形式は、ゴルフⅣと共通のフロント:マクファーソンストラット式/リア:トーションビーム式が踏襲されました。

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

駆動方式はゴルフと同様FFで、RRを採用したタイプⅠとは正反対のレイアウトとなりました。エンジンは、空冷フラット4を搭載したタイプⅠに対し、ゴルフなどと共通の水冷直4ユニットが搭載されました。当初欧州向けに用意されたのは、1.6L SOHC NA/1.8L DOHCターボ/2L SOHC NAのガソリン3種類でした。

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

フォルクスワーゲン ニュービートル 1998

組み合わせられるトランスミッションは、当初5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。日本市場には、まず翌1999年9月に2Lエンジン(最高出力116ps/最大トルク17.3kgm)+4速AT搭載車が導入されました。グレード体系はベースグレード(グレード名無し)と上級グレード「プラス」の2タイプで、共に左ハンドル仕様のみの設定でした。

高性能モデルやカブリオレを追加

その後の日本仕様車の変遷は、まず2000年1月に右ハンドル仕様車が追加された後、2001年9月にワイドフェンダーやリアウイング、レカロ製バケットシートなど専用の内外装が備わるボディに、3.2L V6SOHCエンジン(最高出力225ps/最大トルク32.6kgm)+6速MTを搭載するフルタイム4WD方式の高性能グレード「RSi」(左ハンドル)が45台限定(世界限定250台)でリリースされました。

フォルクスワーゲン ニュービートルRSi 2001

フォルクスワーゲン ニュービートルRSi 2001

次いで2002年2月、1.8Lターボエンジン(最高出力150ps/最大トルク22.4kgm)+4速ATを搭載し、電動リフトアップリアスポイラーが備わる「ターボ」(右ハンドル)が追加され、続いて2003年3月にはこのターボに5速MT仕様が追加されました。追って同年6月、2ドア・ソフトトップカブリオレの「カブリオレ」(右ハンドル)が追加されました。

フォルクスワーゲン ニュービートルCabrio 2000

フォルクスワーゲン ニュービートルCabrio 2000

パワートレインは2L直4ガソリンエンジンと6速トルコン式ATの組み合わせで、乗車定員がセダンの5名から4名に変更されたオープンボディには、万が一の横転時に備え格納式のロールオーバー・バーが内蔵されました。グレードは当初モノグレード設定だったものの、翌2004年4月に上級グレードのプラスが追加されました。

次いで2005年9月のマイナーチェンジでフェイスリフトや内装の一部変更が実施されると共に、セダンのリアシートが分割可倒式となりました。同時にグレード体系が見直され、セダンは1.6Lエンジン(最高出力102ps/最大トルク15.1kgm)+4速AT搭載の「EZ」(右ハンドル)と、2Lエンジン+4速AT搭載のベースグレード(右ハンドル)及び「LZ」(右/左ハンドル)の3タイプとなりました。

一方カブリオレは、従来通り2Lエンジン+6速ATを搭載するベースグレードとLZ(共に右ハンドル)の2タイプのラインナップでした。続いて2008年3月、セダン/カブリオレに専用の内外装が備わる2Lエンジン搭載の最上級グレード「ヴィンテージ」(右ハンドル)が追加されました。そして2010年に生産を終了、後継車種として翌2011年に「ザ・ビートル」が発表されました。