初代モデルが1975年にデビューしたフォルクスワーゲンのエントリーモデル「ポロ」は、1981年10月に6年ぶりのフルモデルチェンジが実施され、2代目86C型に移行しました。基本メカニズムを先代から踏襲する一方で、ボディ・バリエーションの拡充が図られた他、同社初の過給器付エンジンを搭載する高性能モデルが追加されました。
3タイプのボディを用意
ボディタイプは、垂直に近いCピラーが備わる3ドアハッチバックの「ハッチバック」と、同じく3ドアハッチバックながら先代のように傾斜が付けられたCピラーが備わる「クーペ」、そして2ドアセダン「ダービィ/クラシック」の3タイプがラインナップされました。スタイリングは先代からのキープコンセプトで、直線基調のシャープなフォルムが踏襲されました。
ボディサイズは先代から一回り拡大され、初期型で全長3,655mm(ハッチバック)/3,725mm(クーペ)/3,975mm(ダービィ/クラシック)×全幅1,580mm×全高1,355mmとなりました。一方、ホイールベースは先代と同一の2,335mmで、サスペンション形式もフロント:マクファーソンストラット式/リア:トレーリングアーム式が踏襲されました。
駆動方式もFFが踏襲され、エンジンは0.9Lが廃止されて1.1L(最高出力50ps/55ps)と1.3L(最高出力60ps/75ps)のガソリン直4SOHCキャブレター仕様が先代からキャリオーバーされました。トランスミッションは、先代同様4速MTが組み合わせられました。その他の機構面では、ラック&ピニオン式のステアリング形式や、フロント:ディスク式/リア:ドラム式のブレーキ形式などは先代と共通でした。
スーパーチャージドエンジン搭載車を追加
グレード体系は、下から1.1Lエンジン搭載の「C」「CL」「GL」と、1.3Lエンジン搭載の「GL」「GT」「S」がラインナップされました。そして1983年に1.1Lエンジンが廃止され、代わって先代の0.9Lユニットをベースとした1Lエンジン(最高出力40ps)が設定されました。次いで1986年、クーペに1.3Lスーパーチャージドエンジン(最高出力115ps)+5速MTを搭載する「GT G40」が追加されました。
動力性能は既存グレードを遥かに凌ぎ、最高速度198km/h・0-100km/h加速8.4sの俊足を発揮しました。更に同年には、1.3L直4SOHCディーゼルエンジン(最高出力45ps)搭載車も追加になりました。続いて1990年にフェイスリフトが実施され、ヘッドランプやバンパーの形状変更などによりフロントマスクが一新されました。
同時に、EUの排出ガス規制をクリアする為エンジンが電子燃料噴射+キャタライザー仕様に変更された他、ディーゼルの排気量が1.3Lから1.4Lに拡大されました。そして1994年9月にフルモデルチェンジが実施され、3代目6N型に移行しました。
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