1970年にデビューしたトヨタのスペシャリティカー「セリカ」は、1993年10月に約4年ぶり5度目のフルモデルチェンジを実施し6代目となりました。先代からスタイリングを一新した他、ボディの軽量化やエンジンの出力アップ、高性能サスペンション装着車の設定などにより走行性能が一段と向上しました。又、4WD及びコンバーチブルが設定された最後のセリカとなりました。
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固定式ヘッドランプを採用し、ボディを軽量化
ボディのバリエーションはまず3ドアハッチバックのクーペが発売され、翌1994年9月にコンバーチブルが追加されました。スタイリングは、先代以上に曲線的なボディラインになった他、リトラクタブルヘッドランプを廃止し固定式丸型4灯式ヘッドランプを採用した事により、大きくイメージを変えました。ボディサイズは、先代と大差ない全長4,420~4,435mm×全幅1,750mm×全高1,305~1,325mmでした。
ホイールベースは10mm延長され2,535mmとなり、車両重量は先代から最大で50kg軽量化され1,150~1,390kgとなりました。サスペンション形式は先代同様の4輪ストラット式で、新たにトヨタ独自のスーパーストラットサスペンション搭載車が設定されました。駆動方式は先代同様FFとフルタイム4WDが設定され、4WS搭載車も引き続きラインナップされました。
トヨタ セリカのCM
エンジンは先代よりパワーアップ
クーペの搭載エンジン及びグレード体系は、発売当初は2L直4DOHC NAの3S-FE型(最高出力140ps/最大トルク19kgm)搭載のFFモデル「SS-Ⅰ」と、同3S-GE型(最高出力200ps/最大トルク21kgm)搭載のFFモデル「SS-Ⅱ」の2種類で、1994年2月に2L直4DOHCターボの3S-GTE型(最高出力255ps/最大トルク31kgm)を搭載し専用エクステリアを備える4WDモデル「GT-FOUR」及び限定車「GT-FOUR WRC仕様車」が追加されました。
一方コンバーチブルは、先代同様3S-GE型搭載のFF車のみの設定で、グレードは標準グレード「コンバーチブルX」と上級グレード「コンバーチブル」がラインナップされました。各エンジンは形式こそ先代と同一ながら、改良によりそれぞれ出力向上を果たしました。トランスミッションは先代同様、5速MTと「GT-FOUR」以外に4速トルコン式ATが設定されました。
そして1995年8月に新グレード「SS-Ⅲ」が追加され、次いで1996年6月の一部改良で全車にABSとSRSエアバッグシステムが標準装備されました。続いて1997年12月にマイナーチェンジを実施し、全車にプロジェクターヘッドランプを採用した他、「SS-Ⅲ」及び「GT-FOUR」に大型リアスポイラーを装備するなどの外装変更と共に、内装の一部変更が行われました。
同時に、「SS-Ⅱ」と「SS-Ⅲ」に搭載される3S-GE型エンジンに大幅なリファインが施され、最高出力が20ps、最大トルクが1.5kgm向上すると共に、燃費が約5%改善されました。
先代モデル:5代目セリカ
後継モデル:7代目セリカ