本田技研工業は1992年3月、1987年にリリースした3ドアスポーツクーペ「CR-X」の後継車種となる「CR-Xデルソル」を発売しました。ボディの仕様がオープンルーフ採用の2ドア2シーター仕様に変更された事が最大の特徴となる他、エンジン性能の向上や安全装備の充実化などが図られました。
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電動式の「トランストップ」を設定
丸みを帯びた流麗なフォルムを持つボディには固定式のBピラーが備わり、ルーフの開閉システムは手動式と「トランストップ」と呼ばれる電動式が設定されました。ボディサイズは全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,255mmで、CR-Xと比較すると長く広く、そして低いディメンションとなりました。又、ホイールベースは70mm長い2,370mmに設定されました。
車両重量は100kg以上増加し、1,030~1,160kgとなりました。サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式が踏襲され、駆動方式も同様にFFが採用されました。エンジンは当初、1.5L直4SOHC VTECのD15B型と1.6L直4DOHC VTECのB16A型が用意され、トランスミッションはそれぞれに5速MTと4速トルコン式ATが設定されました。
エンジンの最高出力/最大トルクはD15B型が130ps/14.1kgm、B16A型MT車用が170ps/16kgm、同AT車用が155ps/15.6kgmでした。インテリアは、ラウンドした形状のインパネやセンターコンソールなどが備わる他、一体成型バケットシートが採用されました。当初のグレード体系は、D15B型エンジン搭載の「VXi」とB16A型エンジン搭載の「SiR」の2タイプが基本でした。
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ホンダ CR-XデルソルのCM
様々な装備を用意
又、トランストップ仕様車は当初SiRのみに設定されました。ブレーキはフロントは両グレード共にベンチレーテッド・ディスク式を採用、リアはVXiにドラム式が、SiRにディスク式が採用されました。装備面では、運転席SRSエアバッグシステムやABS、トラクションコントロールシステム、ビスカスカップリング式LSD、オートエアコンなどがオプション設定されました。
そして同年9月、VXiにもトランストップ仕様車が設定されました。次いで1994年1月に特別仕様車「VXiリミテッド」が設定され、同年9月にはインテリアカラーの変更などが実施されました。続いて1995年2月にも特別仕様車として「VXiリミテッドS」が設定されました。追って同年9月のマイナーチェンジにより、フロントマスクやステアリングホイールの意匠変更などが実施されました。
同時に、1.6L直4SOHCのD16A型エンジン(最高出力130ps/最大トルク14.9kgm)を搭載する新グレード「VGi」が追加され、D15B型エンジン搭載のVXiは廃止されました。そして1997年7月をもって後継車種の発売もないまま販売終了となり、1983年に始まったCR-Xシリーズの系譜は途絶えました。
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