1980年に「MAXクオーレ・バン」の後継車種として登場した軽ボンネットバン「ミラ」は、乗用セダン「クオーレ」を統合した後1990年3月に5年ぶり2度目のフルモデルチェンジを受け、3代目モデルに移行しました。軽自動車規格変更に対応し先代からボディサイズやエンジンの排気量が拡大された他、ターボエンジン搭載のホットハッチ「TR-XX」系が別シリーズとして独立しました。
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エンジンは660ccに
ボディタイプは先代同様、3ドアハッチバック/5ドアハッチバックの乗用セダンと3ドアハッチバックのバン、そしてトールワゴンタイプの「ウォークスルーバン」が用意されました。スタイリングは、直線基調のボディラインやスラントノーズなど、先代の特徴が踏襲されました。又、衝突安全対策として全車にサイドインパクトビームが採用されました。
ボディサイズは全長3,295mm×全幅1,395mm×全高1,410~1,435mmで、軽自動車規格変更に伴い先代から全長が100mm延長されました。又、ホイールベースも30mm延長され2,280mmとなった他、車両重量が40~60kg程増加し570~690kgとなりました。駆動方式は当初はフルタイム4WDの設定が無く、FFとパートタイム4WDが用意されました。
サスペンション形式は、フロント:マクファーソンストラット式/リア:セミトレーリングアーム独立懸架式(FF)・5リンク・リジッド式(4WD)が踏襲されました。エンジンは新開発された660cc直3SOHCのEF型で、当初6バルブキャブレターNA/12バルブキャブレターNA/12バルブキャブレターターボ/12バルブEFIターボの4種類が用意されました。
最高出力/最大トルクはそれぞれ40ps/5.3kgm、50ps/5.3kgm、61ps/8.6kgm、64ps/9.4kgmでした。トランスミッションは4速/5速MTと、3速に多段化されたトルコン式ATが設定されました。当初のグレード体系は、NAエンジン搭載の「2シーター」「A」「B」「J」「PADi」「グランリミテッド」、EFIターボエンジン搭載のセダン「TR-4EFI」がラインナップされました。
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3代目ミラのCM (1990)
フルタイム4WD車や4WS車を追加
TR-XXシリーズはベースグレード/EFI/リミテッドのラインナップでした。そして1990年11月、EFIターボエンジン+フルタイム4WD方式の新グレード「X4」が追加されました。次いで1991年5月、TR-XXシリーズに4速トルコン式ATが設定されると共に、新グレード「アバンツァート」が追加されました。
追って同年8月のマイナーチェンジでエクステリアが一部変更されると共に、新グレードとして6バルブNAエンジン搭載の「Pit」「パディS」及び12バルブEFI NAエンジン(最高出力55ps/最大トルク5.8kgm)搭載の「グランEFIリミテッド」が追加されました。
更に同年11月、Jシリーズが一部改良を受けると共に、EFIターボエンジン搭載の「J-ターボ」が追加されました。次いで1992年8月のマイナーチェンジで内外装が変更されると共に、新グレードとしてEFI NAエンジン搭載の「Si」「Siキャンバストップ」及びEFIターボエンジンを搭載しフロントガードバーやルーフレール、背面スペアタイヤを装備した「RV-4」が追加されました。
同時に、TR-XXシリーズにフルタイム4WD車と4WS仕様車が追加されました。続いて1993年1月、専用エクステリアが備わる上級モデル「ミラ・モデルノ」が発売されました。
次いで同年8月の一部改良でグレード体系の見直しが行われ、Siキャンバストップとグラン系及び4WS車が廃止されました。そして1994年9月にフルモデルチェンジが実施され、4代目L500/510型に移行しました。
先代モデル:2代目ミラ
後継モデル:4代目ミラ
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