1971年にデビューしたアルピーヌの2+2シーター・グランツーリスモ「A310」は、フェイスリフトにより「A310V6」となった後、1984年にフルモデルチェンジを受け第2世代の「GTA」に移行しました。日本市場においては、当時の正規代理店であったジャクスの手により、ターボエンジン搭載車が「V6ターボ」の車名で輸入販売されました。
RRの駆動方式や鋼管バックボーン・フレームにFRPボディを組み合わせた構造などがA310から踏襲された一方、新たにターボエンジンが設定されるなど性能の向上が図られました。
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優れた空力特性を実現
ボディタイプはA310同様、フィクスドヘッドクーペのみが用意されました。スタイリングは、直線基調のフォルムや長方形のヘッドランプカバー、リアに設けられたガラスハッチなどA310のイメージを受け継ぎながら、幅広のリアクォーターパネルにウィンドウが新設され斜め後方視界の改善が図られました。又、Cd値0.28の空力特性を実現した事も特徴でした。
ボディサイズは全長4,330mm×全幅1,754mm×全高1,197mmで、A310から一回り拡大された一方、ホイールベースは同一の2,270mmであった為、前後のオーバーハングの長いプロポーションとなりました。車両重量は1,140~1,180kgで、A310V6の980kgから大幅に増加していました。又、サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式が踏襲されました。
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エンジンはNAとターボを用意
リアに搭載されるエンジンは、A310V6同様プジョー/ルノー/ボルボ3社共同開発によるもので、2.8L V6SOHCソレックス・ツインキャブレターNA仕様(最高出力157hp/最大トルク22.5kgm)と、2.5L V6SOHCボッシュKジェトロニック電子燃料噴射インタークーラーターボ仕様(最高出力200hp/最大トルク29.1kgm)が用意されました。
トランスミッションはA310同様5速MTが組み合わせられ、前者は最高速度235km/h・0-100km/h加速8s、後者は最高速度249km/h・0-100km/h加速7sの動力性能を発揮しました。後者のパフォーマンスは、同じRR方式を採用する「ポルシェ・911カレラ」に匹敵するものでした。又、4輪ディスク式を踏襲するブレーキは、フロントに加えリアにもベンチレーテッド型が採用されました。
室内に目を移すと、A310から後席の居住性が改善された他、インパネはスポーツカー然としたA310から大きく変わり乗用車的なデザインが採用されました。その後1989年に、内外装をアップグレードした「ミッレ・ミリア」が、更に1990年には、ワイド化を図ったボディに2.5L V6ターボエンジンのアウトプットを最高出力185hpにデチューンして搭載する「ル・マン」が追加されました。
そして1991年にフルモデルチェンジが実施され、第3世代の「A610」に移行しました。
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