1998年にジェロード・シェルビーにより創立されたシェルビー・スーパーカーズ(SSC)は、2004年にスーパーカーのプロトタイプ「エアロSC/8T」を完成させ、2006年にその発展型である「アルティメットエアロ」の市販を開始しました。デビュー当初は市販車として世界最速を誇り、樹立した速度記録がギネスブック世界記録として認定されました。
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バタフライドアを踏襲
車体の構造は、スチール製スペースフレームとカーボンファイバー・コンポジット製ボディの組み合わせが踏襲されました。ボディタイプもエアロSC/8T同様フィクスドヘッド・2ドアクーペのみの設定となるほか、バタフライドアも継承されました。また、空力特性の指標となるCd値は0.357でした。ボディサイズに変更はなく、全長4,475mm×全幅2,101mm×全高1,092mmでした。
ホイールベースも同一の2,672mmで、車両重量は13kg増加し1,247kgとなっていました。駆動方式はMRを踏襲し、エンジンはエアロSC/8Tに搭載された「シボレー・コルベット」用6,257cc V8OHVメカニカルスーパーチャージャー仕様(最高出力793ps/6,600rpm・最大トルク87.8kgm/5,800rpm)をベースに、排気量を6,349ccに拡大するなどのリファインを施したユニットが搭載されました。
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千馬力オーバーのパワーを発揮
スペックは最高出力1061ps/6,950rpm・最大トルク113.5kgm/6,200rpmで、エアロSC/8T同様の6速MTを介しての最高速度は20km/hアップの400km/hに達しました。サスペンション形式は4輪ダブルウィッシュボーン式が踏襲され、ブレーキも同様に前後とも356mm径のローターが備わるベンチレーテッド・ディスク式が採用されました。
また、ステアリングはロック・トゥ・ロック3.5回転というスーパーカーとしてはスローなギアレシオを備えていました。ホイール&タイヤは、フロントが9.5J×19インチホイール+235/35YR19タイヤ、リアが12.5J×20インチホイール+335/30YR20タイヤの組み合わせで、タイヤの銘柄はミシュラン・パイロットスポーツが採用されました。
ツインターボエンジン搭載の高性能版「TT」を追加
その後2007年に、さらなる高性能を狙った「アルティメットエアロTT」が追加されました。エンジンは、6,349cc V8OHVの過給器をツインターボチャージャーに変更したものが搭載されました。アウトプットは最高出力1199ps/6,950rpm・最大トルク151.2kgm/6,150rpmで、6速MTを介して最高速度412km/h・0-60mph加速2.78sというパフォーマンスを発揮しました。
また、ステアリング・レシオがロック・トゥ・ロック2.5回転に早められたほか、リア・ホイールが13Jに拡大されました。装備面では、アルティメットエアロではオプション扱いだったエアコンやカーナビゲーション&カーオーディオシステム、バックアップカメラ、トランクスペースが標準化されました。
次いで2009年、アルティメットTTにエクステリア変更による空力特性改善が図られたほか、エアブレーキシステムの採用やインテリアの意匠変更などが施されました。同時に、エンジンのアウトプットが最高出力1,305ps/最大トルク154kgmに高められたほか、トランスミッションが7速セミATに変更されました。
その後2013年に、2011年に発表された後継モデル「トゥアタラ」譲りの6,942cc V8OHVツインターボエンジン(最高出力1,318ps/最大トルク139kgm)を搭載する最終特別仕様車「アルティメットエアロXT」がリリースされたのち、2013年をもって生産終了となりました。
アルティメットエアロのプロトタイプ
後継モデル
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