1970年にデビューしたトヨタのスペシャリティカー「セリカ」は、1989年9月に4年ぶり4度目のフルモデルチェンジを実施し5代目となりました。駆動方式やクーペ/コンバーチブルの2本立てのラインナップなどを先代から踏襲しつつ、未来感覚溢れるスタイリングの採用やセリカ史上初となる4WS(4輪操舵システム)の採用など、新機軸も取り入れられました。
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流麗なエアロフォルムを採用
ボディは発売当初3ドアハッチバックのクーペのみだったものの、翌1990年8月にコンバーチブルが追加されました。スタイリングは先代の基本プロポーションを踏襲しがらも、エアロフォルムとよばれる流麗なフォルムを取り入れリフレッシュが図られました。ボディサイズは先代から一回り拡大され、全長4,420~4,480mm×全幅1,690~1,745mm×全高1,295~1,325mmとなりました。
プラットフォームは基本的に先代と共通である為ホイールベースも同一の2,525mmで、サスペンションは先代から踏襲する4輪ストラット式に改良を加えたものが採用されました。駆動方式は先代同様のFF及びフルタイム4WDで、ハンドリング特性を「ノーマル」と「スポーツ」に切り替え可能な4輪操舵システム「デュアルモード4WS」搭載車が設定されました。
トヨタ セリカのCM
エンジンは3種類
発売当初のクーペの搭載エンジン及びグレード体系は、2L直4DOHC NAの3S-FE型(最高出力125ps/最大トルク17.2kgm)搭載のFFモデル「S-R」及び「Z-R」、同3S-GE型(最高出力165ps/最大トルク19.5kgm)搭載のFFモデル「GT-R」、そして2L直4DOHCターボの3S-GTE型(最高出力225ps/最大トルク31kgm)搭載の4WDモデル「GT-FOUR」で、それぞれ4WSの有無が選択出来ました。
一方コンバーチブルは、3S-GE型搭載のFF車のみとなる他4WSが標準装備となり、グレードは標準グレードと上級グレード「タイプG」が設定されました。トランスミッションは5速MTの他、「GT-FOUR」以外に4速トルコン式ATが設定されました。また発売当初、ハイドロニューマチックサスペンションを装備する3S-GE型エンジン搭載のクーペ「アクティブスポーツ」が限定販売されました。
そして1990年8月に、「GT-FOUR」に派生グレード「ラリーパッケージ」及び「Vパッケージ」が追加された他、ブリスターフェンダーを装着しワイドボディ化を図った「GT-FOUR A」が設定されました。次いで1991年8月にマイナーチェンジを実施し、外装の変更と共に装備の充実が図られました。同時に「GT-FOUR」系のボディが全車ワイドボディ化された他、クロスレシオMTを搭載する「GT-FOUR RALLY」が追加されました。
そして翌9月に、3S-GTE型エンジンにメタル製タービンや水冷式インタークーラーを装備して最高出力を235psに向上させると共に、専用バンパーやモモ製ステアリングなどを装備するWRCホモロゲーションモデル「GT-FOUR RC」が台数限定で発売されました。
先代モデル:4代目セリカ
後継モデル:6代目セリカ