イギリスのスポーツカー専門メーカーであったTVRは、1999年に通算2代目となる2シーター・スポーツカー「タスカン」を発売しました。初代タスカンが1971年に生産を終えて以来28年ぶりの復活となったこのモデルは、コンパクトなボディに大排気量エンジンの組み合わせという同社の基本文法を守りながら、革新的な要素が取り入れられたことが特徴でした。
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斬新なスタイリング
ボディの構造は、同社の伝統であるチューブラフレームとFRPボディの組み合わせが踏襲されました。ボディタイプは一見フィクスドヘッド・クーペ風でありながら、デタッチャブルトップが備わるタルガトップ仕様でした。スタイリングは、ロングノーズ・ショートデッキの古典的プロポーションを継承しながらも、うねるようなボディラインや縦型3灯式のヘッドランプなど、斬新なテイストが取り入れられました。
ボディ・ディメンションは全長4,235mm×全幅1,720mm×全高1,200mmで、ベースとなった「サーブラウ」とほぼ同等ながら、ホイールベースはそれより200mm以上短い2,361mmに設定されていました。車両重量は同社のモデルらしく1,060kgと軽量で、初代モデルと比較しても30kgの増加に留まっていました。
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自社製エンジンを搭載
サスペンション形式は、これも同社の伝統となっている4輪ダブルウィッシュボーン式を踏襲しつつ、新たに車高調整式ダンパーが採用されました。駆動方式は、他の同社製モデル同様FRが採用されました。エンジンは自社製で、当初は4L直6DOHC24バルブ(最高出力360ps/最大トルク44.5kgm)が搭載されました。ステアリング形式は、パワーアシスト付のラック&ピニオン式が採用されました。
また、ブレーキは4輪ベンチレーテッド・ディスク式が装備されました。インテリア面では、半円状のスピードメーターの内側にデジタル式のタコメーターなどが備わるユニークなメーターパネルが採用されました。当初のグレードは「スピードシックス」のモノグレード設定で、同社のモデルに共通する特徴としてエアバッグやABS、横滑り防止装備などの安全装備はいっさい備わっていませんでした。
一方で、マニュアルエアコンやパワーウィンドウ、CDプレーヤー付カーオディオなどの快適装備や、レザーステアリング&レザーシートなどの豪華装備は標準で備わっていました。そして翌2000年に、エンジンが3.6L直6DOHC24バルブ(最高出力350ps/最大トルク40.1kgm)にダウンサイジングされました。
さらに2001年には、エアロパーツや専用サスペンションなどが備わるボディに、4L直6エンジンのアウトプットを最高出力390ps/最大トルク42.8kgmとして搭載する高性能グレード「S」が追加されました。そして2004年をもって生産終了となりました。日本市場においては、1999年から2005年にかけてスピードシックス/Sが正規に輸入販売されました。
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