ホンダの2ドアクーペ「プレリュード」は、1996年9月に5年ぶり4度目のフルモデルチェンジを実施し、5代目になりました。居住性を改善した他、走行性能も抜かりなく改善のメスが入れられたものの、結果的にプレリュードのラストモデルとなりました。
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キャビン拡大によりプロポーションが変化
スタイリングは、ノッチバッククーペのボディ形状を踏襲しつつ、キャビン拡大に伴うプロポーションの変化や異形ヘッドランプ採用による個性的なフロントマスクなどにより、先代からは大きくイメージを変えました。ボディサイズは全長4,520mm×全幅1,750mm×全高1,315mmで、先代比で全長が80mm、全高が25mm拡大され、全幅は15mm縮小されました。
ホイールベースは35m延長され、2,585mmとなりました。車両重量は、軽量高剛性なボディ構造により、先代とほぼ同等の1,220kg~1,310kgに抑えられました。サスペンションは、先代同様の4輪ダブルウィッシュボーン式を踏襲しつつ、支持剛性の強化やセッティングの変更が行われました。ブレーキは先代同様、全車に4輪ディスクブレーキ(フロントはベンチレーテッド型)が採用されました。
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エンジンは4種類を用意
駆動方式は初代以来の伝統となったFFで、改良型の4WSが設定される他、ホットバージョン「Type S」には、コーナーリング時に左右前輪への駆動力配分を変化させる事でニュートラルステアを実現する「ATTS」が搭載されました。エンジンは2.2L直4が2形式4種類用意され、4種類設定されたグレードに振り分けられました。
内訳は、「Xi」にF22B型のSOHC仕様(最高出力135ps/5,200rpm、最大トルク19.6kgm/4,500rpm)、「Si」に同DOHC仕様(最高出力160ps/6,000rpm、最大トルク20.5kgm/5,200rpm)、「SiR」にDOHC VTEC仕様のH22A型(最高出力200ps/6,800rpm、最大トルク22.3kgm/5,500rpm)、「Type S」に同チューンナップ版(最高出力220ps/7,200rpm、最大トルク22.5kgm/6,500rpm)でした。
快適性・安全性が向上
トランスミッションは5速MTの他、新開発のシーケンシャルモード付4速トルコン式AT「Sマチック」が設定されました(Type SはMTのみの設定)。インテリア面では、メーターが一般的なバイザー付となり、インパネ全体もオーソドックスなデザインに変更されました。又、シートのヒップポイントを上げる事で視界を改善した他、後席のレッグスペースやヘッドスペースが拡大され、居住性が向上しました。
装備面では、高効率エアコンやUVカットガラスを採用し、クラストップレベルの快適性を実現した事が特徴でした。安全性の面では、全方位衝突安全対応ボディ構造を採用した他、全車にデュアルSRSエアバッグシステムと旋回中の制動力を高めた新ABSが標準装備されるなど、先代から大きく進歩しました。
こうした様々な改良にも関わらず、黄金期であった2代目~3代目モデル時代のような人気を取り戻す事は出来ず、販売は低迷しました。そして2001年4月をもって生産を終了し、23年に渡る歴史に幕を下ろしました。それ以降のスポーティカー/スペシャリティカーのニーズに対しては、並行して販売されていた「インテグラ」で賄う形となりました。
先代モデル:4代目プレリュード
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