1970年にデビューしたトヨタのスペシャリティカー「セリカ」は、1999年10月に6度目のフルモデルチェンジを実施し7代目になると共に、結果的にセリカ最後のモデルとなりました。先代からボディサイズやエンジンをダウンサイジングし、ライトウエイトスポーツ路線に転向すると共に、ボディやメカニズムのバリエーションが大幅に整理されシンプルなグレード体系になりました。
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ボディは3ドアクーペに一本化
ボディのバリエーションは3ドアハッチバックのクーペのみとなり、先代まで北米市場向けにラインナップされていた2ドアクーペや、3代目以降国内でも販売されていたコンバーチブルは廃止されました。スタイリングは、基本的なプロポーションを先代から踏襲しつつも、切れ上がった異形デザインのヘッドランプを採用した事で大きくイメージが変わりました。
ボディサイズは全長4,335~4,340mm×全幅1,735mm×全高1,305mmで、先代から一回り縮小された一方、ホイールベースは65mm延長され2,600mmとなりました。車両重量は1,090~1,180kgで、先代から大幅に軽量化されました。サスペンション形式はフロントが先代同様のストラット式を踏襲、リアはストラット式からダブルウィッシュボーン式に変更されました。
トヨタ セリカのCM
4WDターボ車を廃止し全車FF・NA仕様に
又、先代に引き続きスーパーストラットサスペンション搭載車が設定された一方で、4WS(4輪操舵システム)装備車は廃止されました。駆動方式はフルタイム4WD車が廃止され、全車FF方式に統一されました。エンジンは、先代の2L直4NA/ターボの3S系から新開発された1.8L直4NAのZZ系に刷新され、ターボ仕様の設定はなくなりました。
搭載エンジン及びグレード体系は、ロングストロークの1ZZ-FE型(最高出力145ps/最大トルク17.4kgm)を搭載するエントリーグレード「SS-Ⅰ」と、ショートストロークかつVVTL-i(可変バルブタイミングリフト機構)採用の2ZZ-GE型(最高出力190ps/最大トルク18.4kgm)を搭載する上級グレード「SS-Ⅱ」の2種類で、後者のみに「スーパーストラットパッケージ」が設定されました。
トランスミッションは、「SS-Ⅰ」には5速MTと4速トルコン式ATが、「SS-Ⅱ」にはセリカ史上初となる6速MTと4速トルコン式ATが設定されました。装備面では、「SS-Ⅱ」のみにリア・ディスクブレーキや電動格納式ドアミラー、リアスポイラー、そしてフルオートエアコンや本革ステアリング&シフトノブなどが装備され、差別化が図られました。
7代目セリカは、それまでのモデルと異なりマイナーチェンジや仕様変更、特別限定車の追加などが行われないまま販売が継続された後、2006年4月に生産終了となり、36年に及ぶ歴史に幕を下ろしました。
先代モデル:6代目セリカ