トヨタの小型乗用車「カローラ」は、先々代モデルからステーションワゴンが「カローラフィールダー」の車名に替わり、2012年5月のフルモデルチェンジによりカローラフィールダーとしては3代目となりました。プラットフォームを一新した他、途中からハイブリッド車の追加やビッグマイナーチェンジによって魅力度を高め、販売台数が大幅にアップしました。
発売当初はキープコンセプト路線
スタイリングは、フルモデルチェンジ当初は先代のイメージを受け継ぐコンサバティブなデザインで、フロント廻りやベルトラインのデザイン処理変更によりリフレッシュが図られたものの、全体的には大人しいイメージでした。ボディサイズは全長4,360mm×全幅1,695mm×全高1,465mm~1,485mmで、カローラ伝統の5ナンバーサイズの全幅を踏襲した他、全長が先代から50mm短縮されました。
又、プラットフォームがヴィッツ系の軽量プラットフォームに変更され、2,600mmのホイールベースを踏襲する一方で、車両重量は先代よりも大幅に軽量化され1,120kg~1,210kgとなりました。駆動方式は先代同様FF及びフルタイム4WDが設定され、サスペンションはフロントが先代同様マクファーソンストラット式で、リアはFF/4WD共に先代のFF車に採用されていたトーションビーム式に統一されました。
エンジンは、先代同様の1.5L直4の1NZ-FE型(最高出力103ps/6,000rpm、最大トルク13.5kgm/4,400rpm)及び1.8L直4の2ZR-FAE型(最高出力140ps/6,200rpm、最大トルク17.5kgm/4,000rpm)を踏襲し、1.8Lが廃止された代わりに1.3Lが追加されたセダン型の「カローラアクシオ」とは異なるラインナップとなりました。トランスミッションは改良が施されたCVT「Super CVT-i」の他、1.5LのFF車には5速MTが設定されました。
後に魅力度が大幅にアップし、販売台数が急増
そして翌2013年8月、カローラアクシオと共に、カローラシリーズ初となるハイブリッド車が追加されました。ハイブリッドシステムは、1.5L直4アトキンソンサイクルの1NZ-FXE型エンジンと交流同期型モーターの組み合わせによる「リダクション機構付THS-Ⅱ」で、基本的な構成は「アクア」に搭載されているものと同一であり、システム最高出力も同一の100psとなっています。
FF車のみの設定で、燃費はガソリンFF車の16.6km/L~19.6km/Lを大きく凌ぎ、アクアに迫る33km/Lの低燃費を実現しました。又、内外装や装備面でもガソリン車に対し差別化が行われ、専用フロントグリルやマルチインフォメーションディスプレイが備わる専用デザインのメーターパネルを採用した他、対歩行者用の車両接近警報装置を標準装備する事が特徴となっています。
そして2015年4月、カローラアクシオと共にビッグマイナーチェンジを実施し、フロントマスクが「キーンルック」となり、アグレッシブなイメージに変貌しました。同時に、レーザーレーダーと単眼カメラによる衝突被害軽減ブレーキ「プリクラッシュセーフティ」や「レーンディパーチャーアラート」、「オートマチックハイビーム」により構成される「Toyota Safety Sence C」が設定されました。
又、1.5LのFF・CVT車のエンジンがアトキンソンサイクル及びVVT-iE採用の2NR-FKE型(最高出力109ps/6,000rpm、最大トルク13.9kgm/4,400rpm)に置換され、それまでオプションであったアイドリングストップ機構の標準装備と相まって、燃費が約17%向上し23km/Lとなりました。同時に、ハイブリッド車も効率の改善により燃費が33.8km/Lへと向上しました。
カローラフィールダーを含むカローラシリーズ全体の販売面では、デビュー当初はハイブリッド車専用モデルの「アクア」や「プリウス」に販売台数で大きく水を開けられていました。しかし、ハイブリッド車追加以降は販売台数が急増、更にビッグマイナーチェンジ以降はついにプリウスを抜き、アクアに次ぐ販売ランキング第2位に躍り出ています。
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