トヨタは1972年3月に、2代目「カローラ」及び「スプリンター」をベースにした高性能モデル「カローラレビン」と「スプリンタートレノ」を発売しました。両者はベースモデル同様、シャシーやボディパネルなど根幹部分を共有する姉妹車種で、エンジンも共にスペシャリティカーの初代「セリカ」譲りの1.6Lユニットが搭載されました。
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オーバーフェンダーを装備
ボディタイプは、カローラレビン/スプリンタートレノ共に2ドアクーペのみの設定で、両者は基本的なスタイリングは同一であったものの、フロントグリルの意匠が異なる為容易に識別が可能でした。又、ベースモデルに対しては前後にFRP製オーバーフェンダーが備わる為、やはり外観上からの識別が可能でした。
ボディサイズは全長3,955mm(カローラレビン)/3,965mm(スプリンタートレノ)×全幅1,595mm×全高1,335mmで、前述のオーバーフェンダー採用によりベースモデルよりも全幅が90mmワイド化されていました。ホイールベースは2,335mmで、車両重量はカローラレビンが855kg、スプリンタートレノが865kgでした。サスペンションは、ベースモデル同様のフロント:ストラット式/リア:リジッド・リーフ式を踏襲しつつ、パワーに見合った強化が施されました。
まずはDOHC仕様から
駆動方式はベースモデルと同様FRで、エンジンはまず1.6L直4DOHCソレックスツインキャブレター・ハイオクガソリン仕様の2T-G型(最高出力115ps/6,400rpm・最大トルク14.5kgm/5,200rpm)及び同レギュラーガソリン仕様の2T-GR型(最高出力110ps/6,000rpm・最大トルク14kgm/4,800rpm)が設定されました。トランスミッションは5速MTが組み合わせられ、最高速度190km/h・0-400m加速16.3sの性能(2T-G型搭載車)を発揮しました。
レビン/トレノが登場する以前のホッテスト・グレード「1400SL」「1400SR」の最高出力95ps/最大トルク12.3kgm、最高速度170km/hと比較すると、格段に優れた性能でした。又、同一エンジンを搭載するセリカ1600GTよりも車両重量が90~100kg軽量であった為、加速性能の点でも非常に優れていました。
カローラレビン(TE27) オートモビルカウンシル2020
カローラレビン TE27の走行シーン
スプリンタートレノTE27の走行シーン
OHVエンジン搭載車を追加
インテリアは「1400SR」と同様、7連メーター採用のインパネが備わると共にブラックで統一されたスポーティなものでした。そして1973年4月に、ベースモデルと同時にレビン/トレノ共にマイナーチェンジを受け、フロントグリルの意匠などが変更されました。同時に、1.6L OHVツインキャブレター仕様エンジンを搭載し、オーバーフェンダーを廃した「カローラレビンJ」「スプリンタートレノJ」が追加されました。
DOHCユニット同様、ハイオクガソリン仕様とレギュラーガソリン仕様が設定され、型式は前者が2T-B型(最高出力105ps/6,000rpm・最大トルク14.2kgm/4,200rpm)、後者が2T-BR型(最高出力100ps/6,000rpm・最大トルク13.9kgm/4,200rpm)でした。そして1974年4月にカローラレビン/スプリンタートレノ揃ってフルモデルチェンジが実施され、2代目モデルに移行しました。
後継モデル:2代目レビン/トレノ
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