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スズキ セルボ (3代目 1988-1990):スタイリングを一新すると共に4WD車を設定 [CG72V/CH27V]

スズキ セルボ (3代目 1988-1990)

1977年に初代モデルがデビューしたスズキ自動車の軽スペシャリティカー「セルボ」は、1988年1月におよそ5年半ぶり2度目のフルモデルチェンジが実施され、3代目モデルに移行しました。登録が従来の5ナンバーから4ナンバーの所謂「ボンネットバン」に変更されると共に、ボディタイプも2ドアクーペから3ドアハッチバックに変更されました。

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個性的なスタイリングを採用

スズキ セルボ (3代目 1988-1990)

スタイリングは一般的なボンネットバンとは雰囲気が異なり、なだらかに傾斜したルーフラインや独特な形状のCピラー、個性的なリアビューの採用などにより、パーソナルカーとしてのアイデンティティが強調されていました。ボディサイズは全長3,195mm×全幅1,395mm×全高1,330mmで、当時の軽自動車規格に準じたものとなる他、先代からは全高が40mm高くなりました。

ホイールベースは25mm延長され2,175mmとなり、車両重量は50kg以上重い590~640kgとなりました。サスペンション形式は、フロントはマクファーソンストラット式を踏襲する一方、リアは古典的なリジッド・リーフ式からI.T.L/コイル式に変更されました。駆動方式は先代同様のFFの他、新たにパートタイム4WDが設定されました。

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新車情報88 スズキ セルボ CGXF

パワートレインをリニューアル

エンジンは、先代の550cc直3SOHC6バルブのF5A型から12バルブ化されたF5B型に置換されると共に、ターボ仕様が廃止されNA仕様に一本化されました。スペックは最高出力40ps/7,500rpm・最大トルク4.2kgm/4,500rpmで、F5A型NA仕様より高回転・高出力型のセッティングとなり、最高出力が10ps以上向上しました。

トランスミッションは、MTは4速が廃止され5速に一本化された他、FF車のみに設定されるトルコン式ATは先代の2速からロックアップ機構付き3速に進化しました。一方、インテリアは2代目「アルト」と共通のインパネやステアリングホイールなどが採用された他、「西部劇に出てくるアメリカの子供部屋」をコンセプトに独特な内装色が用いられました。

又、10箇所以上の収納スペースが用意される点も特徴でした。グレード体系は、FF MT仕様の「CGXF」、同AT仕様の「CGXL」、4WD仕様の「CGXJ 4WD」の3タイプがラインナップされ、全車にサンルーフ、フォグランプ、リアワイパー、運転席シートリフターが標準装備されるなど、軽自動車ながらも充実した仕様が特徴でした。

追って特別仕様車として、世界初の電動パワーステアリングをはじめエアコンやダイヤトーン製スピーカー採用のカーオディオが装備される「ごきげんパック」が設定されました。そして1989年12月、軽自動車規格改正及び販売不振により発売から僅か2年程で生産を終了、在庫分の販売も翌1990年5月をもって終了となりました。後継モデル「セルボ・モード」が登場するのは、それから2か月後の事でした。

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