1955年に初代モデルがデビューしたトヨタのプレミアムモデル「クラウン」は、1974年10月に4度目のフルモデルチェンジを実施し、5代目モデルとなりました。個性的なスタイリングが不評を買い販売が低迷した先代の教訓を生かし、コンサバティブなスタイリングに「先祖回帰」した事が特徴でした。更にボディバリエーションの拡大により、販促が図られました。
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4ドアピラードハードトップを追加
スタイリングは先代の曲線基調のフォルムから一転し、直線を基調とした外連味の無いボディラインを備えていました。その一方で、シャシーは先代同様のラダー型ペリメーターフレームが踏襲されました。ボディバリエーションは、先代に引き続き4ドアセダン/2ドアハードトップ/カスタム(ステーションワゴン)/ライトバンが用意された他、新たに4ドアピラードハードトップが設定されました。
ボディサイズは全長4,655~4,765mm×全幅1,690mm×全高1,415~1,445mmで、先代から大幅な変更はありませんでした。ホイールベースは2代目モデル以来不変の2,690mmで、車両重量は1,305~1,470kgでした。サスペンション形式は先代同様のフロント:ダブルウィッシュボーン/コイル式・リア:4リンク/コイル式で、駆動方式もFRが踏襲されました。
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エンジンは先代と同一
エンジンは基本的に先代からのキャリオーバーで、2L直6SOHCシングルキャブ仕様のM-C型(最高出力115ps/最大トルク16.5kgm)、同EFI仕様のM-E型(最高出力135ps/最大トルク17.5kgm)、2.6L直6SOHCシングルキャブ仕様の4M型(最高出力140ps/最大トルク21kgm)の3種類が設定され、唯一2L直6SOHCツインキャブ仕様のみ廃止されました。
トランスミッションは、発売当初3速コラム式及び4速/5速フロア式のMTと、コラム式及びフロア式の3速トルコン式ATが設定され、後にオーバードライブ付4速トルコン式ATが追加されました。コラムシフト車は前席ベンチシートの6人乗り仕様、フロアシフト車は前席セパレートシートの5人乗り仕様で、2ドアハードトップは全車フロアシフトでした。
発売当初のグレード体系は、2L車はセダン/4ドアピラードハードトップ/2ドアハードトップの各ボディに「デラックス」「スーパーデラックス」「スーパーサルーン」が、更にセダンのみに廉価グレードの「スタンダード」「デラックスA」が設定されました。一方2.6L車は、各ボディに「スーパーサルーン」が、セダンのみに最上級グレード「ロイヤルサルーン」が設定されました。
装備面では、「スタンダード」を除く全グレードに前輪ディスクブレーキが、「デラックス」以上のグレードにFM/AMラジオや電磁式トランクオープナーが、「スーパーデラックス」以上のグレードにパワーステアリングやパワーウィンドウ、フルコンシールドワイパーが、「スーパーサルーン」及び「ロイヤルサルーン」に8トラックステレオが標準装備されました。
「ロイヤルサルーン」は装備が充実
更に「ロイヤルサルーン」には、後輪ディスクブレーキやデュアルエアコンディショナー、後席パワーリクライニングシートが装備されました。そして1976年11月のマイナーチェンジでエクステリアデザインの一部が変更された後、翌1977年に新グレード「スーパーサルーンエクストラ」及び「デラックス・カスタムエディション」(ハードトップのみ)が追加されました。
次いで1978年2月に2度目のマイナーチェンジを行い、4ドアピラードハードトップのフロント廻りの意匠が変更されました。続いて同年9月に、2.2L SOHCディーゼルのL型エンジン(最高出力72ps/最大トルク14.5kgm)搭載車が追加されました。そして1979年9月にフルモデルチェンジを実施し、6代目モデルにバトンタッチされました。
先代モデル:4代目クラウン
後継モデル:6代目クラウン
歴代クラウン
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